マゲッタさんの下駄を履いてみた

「こんな下駄見たことない!」
一目でおっ!なにこれ!と目を奪われる個性的シルエット。

Magetta の下駄を履いてみた。

目次

  1.   Magetta(マゲッタ)とは?

  2. 作っている人について

  3. そもそも下駄はだれがいつ履くの?

  4. 着物に下駄はおかしい?

  5. 下駄と草履の違いについて

  6. Magetta下駄について

  7. マゲッタの下駄「彩」(Aya)を履いてみた

  8. 着物と下駄のコーディネートのすすめ

  9. 下駄のオーダーについて

  1. Magetta(マゲッタ)とは?

Magetta(マゲッタ)は一人の職人さんの手によって制作されている下駄のブランド。薄く切った一枚木を曲げて、数層にわたり重ねていくことで独自の型を生み出しています。木を曲げて作っているので「Magetta」(マゲッタ)覚えやすい。下の写真をみてください。薄くミルククレープのように4層に木が重なっています。

商標も取得しており、Magetta独自のフォルムはどこにも真似できません。唯一無二のデザインですよね。


2.作っている人について

Magettaの下駄は宮崎で一人の職人さん(藤田さん)の手によって制作されています。藤田さんは下駄の職人として修行していたわけではなく、もともとはバーテンや営業職、家電の修理業だったりと職を転々としていたそうです。ゼロから独学で下駄の製作を始めた、というから驚きです。

3.そもそも下駄はだれがいつ履くの?

「下駄」というと和装に合わせるイメージが強いですよね。

みなさんが想像がつきやすいのは、浴衣に下駄、素足に下駄のイメージでしょうか。

 

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素足もいいですが足袋を履いて着物に合わせても素敵。芸子さんや舞妓さんも足袋に下駄ですよね。

下駄は浴衣だけでなく着物に合わせてもOKなんです。

しかしながら現代では道路の塗装の変化、生活様式の変化や着物人口の減少により、着物をフォーマルな装いや習い事着として着る人が増えたため、どちらかというと下駄よりも草履の方が市民権を得ているような…

下駄好きとしては少し寂しい現状です。

とはいえ、最近は和洋ミックスの流行もあり、サンダル感覚で洋服に合わせる人も。和装、洋装その日の気分で兼用しても素敵です。


4. 着物に下駄はおかしくない?

前項でもお話ししましたが、

「着物に下駄はおかしいでしょうか?」

いいえ、そんなことはありません。
着物に下駄を合わせるのも素敵です。
カジュアルに装いたい暑い時期は夏着物に素足で下駄。

着物の着丈を短くして足首出して、見た目が涼しいですよね。下の写真は私のふだん着物のスタイリング。

着物+足袋+下駄。買い物やカフェなどはこんな感じで行きます。

下駄の注意点はカジュアルなので礼装には不向き、ということ。
この格好では大衆居酒屋や定食屋には入れても高級レストランやホテルにはふさわしくありません。
またフォーマルな場や冠婚葬祭やお茶席などにも下駄はNG。格の高い礼装、準礼装の着物である留袖や訪問着、付け下げなどには通常合わせません。

フォーマルの場では草履+白足袋(男女一緒です)が正式です。

たとえば、ビーチサンダルとデニムで高級レストランやホテルには入れない、のと同じ感覚、と言えばわかるでしょうか。

下駄は男女ともにカジュアルな履物。
恥をかかないように覚えておきましょう。


5.下駄と草履は何が違うの?

下駄と草履の違いはわかりますか?
見た目も似ていて共通点も多い「下駄」と「草履」どのような違いはあるのでしょうか?


下駄と草履の違いは
『材質』と『形状』にあります

材質まず材質が違います。 下駄は台の部分に木材が用いられています。下駄の写真

下は草履の写真

草履の場合は台の部分にい草やコルク、革、布、ビニール、ウレタンなどが様々な素材が使われています。

木の台=下駄、それ以外の素材=草履と覚えるとシンプルです。形状草履は底がフラットです。

草履は下駄よりも歩きやすいため、昔は長距離歩くときや山道を登るときは草履だったようです。草履は底が厚底で高さがあるほどフォーマルになっています。

下駄は下に歯と呼ばれる突起が付いていて高さがあります


男女ともに台に高さがある理由は道路が舗装されていない時代の雨天時に足が汚れるのを防ぐためでした。

下駄の歯の形状は何パターンかありますが、その他にも花魁や舞妓が履くおぼこも下駄の一種です。

下駄の台の形状は色々だけど、全部、素材は木材。

下駄って冷静にみるとユニークな形多くない?そう考えるとMagettaくらいのデザインの自由度の高さはウェルカムなのかもしれない。

天狗が履く一枚歯の下駄といい、レディー・ガガが愛用するシューズデザイナーの舘鼻則孝(たてはなのりたか)氏のデザインの下駄なんてもう、バランス感覚を培いたい猛者たちの修行靴なの?っていうデザイン。

おっと話が脱線してきた(汗。https://urepia.ismcdn.jp/mwimgs/e/0/900m/img_e0fdb4beb37cba0e6721af4e6e6238a238428.jpg

私はこれらを転ばずに履ける自身がありません。


6.Magetta下駄について

Magettaの下駄はいくつかの形状があり、それぞれにネーミングがつけられています。代表的な3つの型をご紹介致します。

  • 天板がアーチ状の「雲」

・メープル単板4枚積層
ウレタン塗装仕上げ(縦:25.0cm 幅:9.0cm 高さ:5.2cm)
鼻緒:オプション
底ゴム:半面張り
参考価格:15,400円(税込 / 送料別途)

  • 天板がフラットな「風」

素材:硬いウォルナット材
構造:1.6mm厚の4枚積層or5枚積層(木材総積層 6.8mm~8.5mm)
参考価格:20,950円(税込 / 送料別途)

天板が緩やかに傾斜している「彩」

素材:メープル
構造:単板4枚積層 ウレタン塗装仕上げ
高さ7.2cm
鼻緒:オプション
参考価格:18,750円(税込 / 送料別途)

「彩」は雲、風に次ぐ、最新の形です。

この度、ブランカが初号機の試乗ライダーとして試し履きさせていただきました。その他、オンラインで購入できる製品はこちらのサイトからご確認ください。

「雲」「風」「彩」自然由来のネーミングも素敵ですよね。

下駄こぼれ話〜鼻緒の効能〜

鼻緒は足の親指と人差し指を挟むような形でできていますがこの足の指の力を侮ることなかれ。
人間が素足で歩くとき、走るとき、この足の指のバランスが必要不可欠です。
人体学に通じる話にもなってきますが、足の指は骨盤底筋と関連しており、ここを鍛えることで足腰が丈夫になる、とも言われています。
昔の日本人の足腰の筋肉が発達していたのは、素足で歩いたり、下駄や草履での歩行で自然と骨盤底筋が鍛えられていたから、とかなり前に作家の三砂ちづるさんの書籍で読んだ記憶があります。

骨盤底筋を鍛えることは安産や子宮器系病気を防ぐことにも繋がるので、とくに女性にはぜひ、鼻緒のある履物生活をおすすめしたい私です。

参考文献『オニババ化する女たち』(光文社新書


7.マゲッタの下駄「彩」(Aya)を履いてみた

今回、私が試したのはMagettaの新作、彩(あや)。履き心地についてレビューします。

履いて一言、「軽い」です。

下駄の素材と言えば、一般的には桐が用いられます。桐は木材の中でも軽い素材だからです。
あとは桜の木などもよく使われますね。下駄は日本古来のものですので、国内で調達できる木を使うのがあたりまえだったのでしょう。
そんな中でMagettaの下駄の素材はメープルやウオールナット、 チークなど。下駄の素材で横文字の素材使っているメーカーなんてちょっと珍しい。

なぜこの素材にしたのか?

Magettaの下駄職人、藤田さんに聞いてみた

藤田さん「Magettaの木を曲げる加工方法に適した素材を探して選びました。桐などではできなかった独自の加工が叶った」とのこと。

Magettaの下駄の形状に対応する素材、ということらしい。
メープル、ウオールナット、チークといえば加工のしやすさや耐久性から家具や室内装飾にも多用される素材。
経年劣化で木の素材にアンティークの深みが出てくるのもまたGOOD。
何年もかけて自分の色を出していけたらいいですね。

見た目や特徴

さて、見た目は適度なボリューム感があります。私が履いた初号機「彩」は「雲」や「風」よりも台が高めでゆるやかに傾斜しています。
台の厚さはおおよそ7㎝。
高身長、美脚効果狙えます。

履いてみると、足を支える安定感はちゃんとあるのに、軽くてスキップできそうな・・・
まるでジャンプ力が高くなりそうな浮遊感がある履き心地が独特。

特に私が履いている「彩」の場合は底の部分が軽く傾斜しているので、体が前重心になる。
それが歩きやすい人もいるでだろうし、ふだんヒールに慣れていない人は天板がアーチ状の雲や天板がフラットな風の方が歩きやすいかもしれない。
そして台の木の色味も軽やかな白木のメープル。
肌の色がキレイに見える色合いです。

鼻緒はオーダーメイドで作ってもらえます。
履きやすさ重視なら太めの鼻緒にして布が柔らかくあたりがよいものがおすすめ。ブランカの初号機「彩」も鼻緒までオーダーメイドです。

底はこんな感じ


8.着物とMagettaの下駄のコーディネートのすすめ

全体のコーディネートを見たときMagettaの下駄があることで足元に視線いく、存在感抜群のコーディネートが完成します。

「おしゃれは足元から」の定説は和装も同様。

私の場合も仕事でのスタイリングもプライベートでのスタイリングもまず履物から選定してから着物を決めることが多いです。この日は川越散策、半日以上けっこうな距離を歩いたけどそれでも足の疲労感はとくになく、快適でした。

神社やお寺の境内の石畳の段差も2枚歯の下駄だといまだにちょっと転倒しそうで怖い私ですがMagettaの下駄は安定感があるので安心してガシガシ歩くことができます。あとは個人的な意見ですが、下駄の方が
草履よりも「着物通」に見えるのと色っぽいと思うのは私だけ?芸者さんとかのイメージが強いからかな。


9.マゲッタさんへのオーダーはこちら

Magettaの下駄は一点一点すべてハンドメイドです。鼻緒も好みのデザインをオーダーで選ぶことができます。
台の木材は天然の木のためをものによって色合いなどに差異があります。人と違う下駄が欲しい、
あなただけの一点ものの下駄をお探しならMagettaへ

https://www.goinghome.store

ブランカのインスタグラムでも掲載中


撮影:hideIshida
モデル:着物スタイリストブランカ
下駄:Magetta

着物スタイリスト ブランカ
  • 企業向け着物スタイリスト。
    着物に新しい価値観を。
    着物はお洒落でかっこよくて、楽しい服、
    貴方が着物を着てみたくなるよう
    温故知新をテーマにスタイリングを
    提案しています。
    自身の作品はインスタグラムにて公開中

    Instagram@kimonostylist_blanca_
    Twitter @blanca_kimono
    お仕事依頼はDMからお願いいたします。

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